「銀行にお金を預けていても、どうせ増えないし……」
そんな考えは、もう過去のものです。今、日本の金利は着実に上昇しており、私たちのお金の置き場所次第で、数千円、数万円単位の差が出る「金利のある世界」が戻ってきました。
今回は、「普通預金に置きっぱなし」のリスクと、賢いお金の引越し先として注目される**「個人向け国債」と「定期預金」のどっちが本当にお得なのか**、徹底比較します。
1. 100万円預けて「5,740円」の差が出る現実
かつては、普通預金も定期預金も金利は「0.001%」程度。正直、手間をかけて資金を移動させるメリットはほとんどありませんでした。
しかし現在は違います。
- 普通預金: 0.28%(税引後 0.223%)
- 1年定期預金: 1.00%(税引後 0.797%)※楽天銀行の例
もし100万円を預けた場合、1年間の受取利息は普通預金なら2,230円、定期預金なら7,970円。その差は5,740円です。ちょっと豪華なランチに行けるくらいの差が、ただ「置き場所を変えるだけ」で生まれるのです。
2. 定期預金 vs 個人向け国債、どっちが正解?
「じゃあ、金利のいい定期預金にしよう!」と思ったとき、必ず比較対象に上がるのが**「個人向け国債(変動10年)」**です。
ここで多くの人が悩むのが、以下のポイントです。
「国債はいつでも解約できるけど、中途解約すると『直近2回分の利息』が没収されるんでしょ? だったら、1年ごとに満期が来る定期預金のほうが確実じゃない?」
この疑問を解消するために、運用期間ごとの「トータル利回り」をシミュレーションした比較表を作成しました。
【徹底比較】手元に残るお金が多いのはどっち?
個人向け国債変動10年、1年定期を1年ごとに更新、普通預金、利付国債10年を比較してみます。
| 個人向け国債変動10年 | 1年定期ローリング(楽天銀行) | 1年定期ローリング(SBI新生) | 普通預金(楽天銀行) | 利付国債10年 | |
| 利回り(税前) | 1.23% | 1.00% | 0.80% | 0.28% | 1.82% |
| 利回り(税後) | 0.980% | 0.797% | 0.637% | 0.223% | 1.453% |
| タイプ | 変動 | 固定 | 固定 | 固定 | 固定 |
| リスク | 国の破綻 | 銀行の破綻 | 銀行の破綻 | 銀行の破綻 | 国の破綻 |
| 中途解約 | 直近2回の利息没収 | 中途解約利率適用 1年未満:約定利率×5% 1~3年:約定利率×10% | 中途解約利率適用 6か月未満:普通預金利率 6か月~1年:約定利率×50% 1~2年:約定利率×70% | なし | 市場価格で売却(元本割れリスクあり) |
| 1年解約時のトータル利回り | 0% | 0.040% | 0.319% | 0.223% | わからない(売却価格次第) |
| 2年解約時のトータル利回り | 0.980% | 0.837% | 0.956% | 0.446% | わからない(売却価格次第) |
| 3年解約時のトータル利回り | 1.960% | 1.633% | 1.594% | 0.669% | わからない(売却価格次第) |
※金利は当初のものから動かない(個人向け国債の変動金利は当初のまま動かない、1年定期の金利は1年後も動かない)前提で比較をしています。
※1年定期ローリングの解約時のトータル利回りの計算方法(例:楽天銀行2年解約時)=1年目の利回り(0.797%)+2年目の中途解約利回り(0.797%×5%)で計算。
この表から見える「真実」は非常にシンプルです。
① 「1年以上」預けるなら個人向け国債が最強
注目すべきは「2年解約時」と「3年解約時」のトータル利回りです。
個人向け国債は、確かに解約時に利息を没収されますが、それを差し引いても2年以上の運用になれば、1年定期を更新し続けるよりも多くの利息が手元に残ります。
さらに、国債は「変動金利」です。今後さらに世の中の金利が上がれば、受取利息が自動的に増えていくという、定期預金にはないメリットもあります。
② 「1年未満」で使う可能性があるなら定期預金(ただし銀行選びが重要)
もし1年以内に使うかもしれないお金なら、国債はおすすめしません(利息がゼロになるため)。
その場合は定期預金が候補になりますが、ここで注意したいのが**「中途解約時のルール」**です。
- 楽天銀行: 1年未満で解約すると、約束された金利の「5%」しか適用されません。
- SBI新生銀行: 中途解約しても「普通預金金利」は保証されます。
「もしかしたら途中で引き出すかも」という不安があるなら、SBI新生銀行のように中途解約しても普通預金より損をしない銀行を選ぶのが鉄則です。
3. 【結論】お金の「性格別」ベストな置き場所
今回の比較をふまえ、失敗しないお金の振り分け術をまとめました。
| お金の性格 | おすすめの置き場所 |
| 1年以上、当面使う予定がない | 個人向け国債(変動10年) |
| 1年以内に使うかもしれない | 中途解約に強い銀行の「1年定期」 |
| いつ使うか全くわからない | 普通預金 |
「いつかやろう」と思っている間に、本来受け取れるはずの利息は毎日こぼれ落ちています。
まずは、普通預金にある「当面使わないお金」を把握することから始めてみませんか?
本日もお読みいただきありがとうございました。



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