今月20日に日本で参議院選挙があります。
いまのところ、自民党の苦戦、参政党や国民民主党が議席を伸ばすことを予想する見方が多いようですが、選挙の結果は、株価/為替にどのような影響を及ぼすでしょうか?
今回は、資産運用面から、選挙に備えて何かするべきことがあるかを考えてみたいと思います。
今回の参議院選挙の概要とポイント
簡単に、今回の参議院選挙の概要とポイントに触れます。
- 参議院の定数248議席のうち、125議席が今回の選挙の対象(改選)
- 改選125議席のうち、与党(自民党・公明党)で50議席を獲得すれば、与党が参議院での過半数を維持できる(非改選75議席+今回の選挙50議席=125議席)。
- ちなみに改選125議席のうち、与党の議席数は現在66議席なので、16議席までは減っても過半数を確保できるということ

選挙結果がどのように影響するか
50議席を確保し、過半数を維持できるかどうかで大きく変わってきます。
与党が過半数を維持できた場合
過半数を維持できた場合の、予想されるシナリオは以下の通りです。
- 当面、石破政権が維持される
- 政策面でも現行路線が継続し、2027 年度末までの防衛費増額計画、経済安全保障の強化、子育て支援の拡充などが進む
- 消費税減税は財源の問題から慎重な議論が続く
- 金融所得課税も慎重な議論が続く
- トランプ政権との交渉も現行体制で継続
- 政権交代がないため、株式、為替に大きな影響を与えない(ボラティリティが低い展開)
過半数割れとなった場合
過半数割れとなった場合は以下の展開が考えられます。
- 野党が参議院で法案否決や問責決議が可能となり、政権運営は一気に困難になる
- 考えられる展開は以下。
・石破首相が責任をとって辞任→自民党総裁選を経て新首相指名
・国民民主党や日本維新の会を政権に加えて、連立政権を組む
・衆議院解散・総選挙で民意を問い直す(→衆議院選挙で自民党が負ければ政権交代) - 与党の政策推進力が低下し、経済政策の遅れや不透明感が増す
- トランプ政権との交渉の行方も不透明に
- 石破退陣、新政権待ちとなると、日本政治・経済の先行きが懸念される
- 株価、為替への影響、ボラティリティは大きくなる可能性がある
- 消費税減税による日本の財政への懸念が増し、長期金利が上昇、円下落の可能性
- 逆に消費税減税により景気が刺激されることを期待する見方もある
中長期的に見た場合には、政権交代があった方が株価が上昇する、という展開もあり得ますが、選挙後の短期的な影響で言うと、自民党過半数割れの場合の方が当面の不透明感は増し、株価や為替のボラティリティは大きくなると思われます。
投資家は参議院選挙にどのように備えればいいのか
では、我々投資家は、来る参議院選挙に向けて、どのように備えればよいのかを考えてみたいと思います。
ポートフォリオを点検する
まず、基本としては、いまのポートフォリオを点検する、ということが大切です。
主にリスクを取りすぎていないかどうかを確認します。
ここ数年は日本株も大きく値上がりをしてきましたが、政治イベントで一時的にボラティリティが大きい展開になっても(株価が大きく値下がりしても)、全体として気にならない程度のリスク量になっているかを確認しておいた方がよいでしょう。
もし、株式に投資している資産のボリュームが多すぎたり、一定の業種に大きく偏っていたりする場合は、株式のポジションを調整することを検討します。
長期的な目線で考えれば問題ないリスク量と判断できれば、選挙があるからといって特に調整する必要はないでしょう。
通貨の分散をする
トランプ政権発足後は、それまでのドル高円安が一服し、ドル安円高方向で為替が動いてきました。
今後もその流れが継続するかどうか、日本の選挙の結果が為替の動きにも影響するのかはわかりませんが(というか、わかりませんので)、ポートフォリオの通貨の分散はしておいた方がよいと思います。
「政権交代→消費税減税→金融マーケットが日本の財政悪化を懸念視→円の長期金利が跳ね上がる/円が売られ円安が進む」という可能性もゼロではないため、円高に備えるだけではなく、円安にも備えておき、どちらに動いても大丈夫なポートフォリオにして、リスクを軽減しましょう。
最近では、円はドルに対してはやや円高になってきていますが、ドル以外の通貨(ユーロや豪ドル等)に対しては、引き続き円安が進んでいます。
政策が不透明なアメリカの米ドルと円が弱くなっていて、相対的に他の通貨が強くなっているため、通貨の分散は、米ドル、日本円以外の通貨にも分散しておいた方がよいかも知れません。
じたばたせずに、いままでの投資スタンスを継続
ポートフォリオ・リスク量の点検をして、通貨分散・アセットタイプの分散が出来ていれば、じたばたせずに、粛々といままでの投資スタンスを継続すればよいと思います。
短期的に選挙というイベントでのボラティリティを利用して稼ぎたい、ということであれば、積極的にポジションを取るというのも手ですが、長期での資産形成を考えているのであれば、あまり一喜一憂する必要はありません。
まとめ
参議院選挙が近いということで、今回は投資家として参議院選挙にどのように備えるかを考えてみました。
影響の出方を読むのは簡単ではないので、わたしは、しっかりポートフォリオの点検をして、いままで通りの分散投資を粛々と継続したいと思います。
お読みいただきありがとうございました。



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