7/13の米国CPI発表(6月分)が市場コンセンサスを上回る前年比+9.1%の上昇となったことを受けて、一時はついに1ドル139円まで円安ドル高が進みました。
日本株の株価はここしばらく下がっていませんが、これだけ円安ドル高が進むと、日本人目線はともかく、米国人投資家目線でいうと、日本株はどんどん割安になっているのかもしれません。
足元の急激な円安を受けて、「いまは円安だから米国株への投資は控えて、日本株に投資しよう」「日本株は円安で外人投資家から見ると割安になっているから、今後買われて株価が騰がるのでは?」「勤めている国際優良企業が外人投資家に買収されたりすると困るな」など考えている方もいるかもしれません。
そこで今回は、米国人投資家目線で日本株がどのように見えているか、個人投資家は米国株への投資をストップして日本株に投資した方がよいのかなどについて解説していきたいと思います。
米国人投資家目線では日本株はいま割安?
結論としては、円安が進んでいますので、1年前と比べると確実に割安にはなっています。
ドル建て日経平均の推移
以下のチャートの濃い紫色はドル建て日経平均の過去10年の推移です。
今の円建て日経平均は27,914円、為替は1ドル136円ですので、ドル建て日経平均は約205ドルです。
ドル建て日経平均は2020~2021年頃に300ドル近くまで上昇し、2022年に入り大きく下落しています。

以下は同じものをパーセンテージ表記したものです。
ただ、2010年頃と比べるとドル建て日経平均も約100%上昇していますね。

米国人投資家目線でいうと、日本株は1年前と比べてドル建てだと為替影響だけで約20%(1ドル110円/1ドル139円)ぐらい割安になっているということです。
米国人投資家が、いま日本株に投資して、今後仮に円建ての日本株価格に変化がなくても、10%円高ドル安に戻ると投資リターンは年10%になります。
また日本企業の中には、競争力の高い技術力を持った国際的な優良企業も多くあります。
そういった日本企業をドル建てで見ると割安な価格で購入できるというのは、外人投資家からするといい投資機会(企業買収を狙ういいチャンス)かもしれません。
米国人投資家が1年前にTOPIXに投資していた場合の投資リターンは?
次に仮に米国人投資家が1年前にTOPIXに投資していた場合のリターンについてみていきます。
以下はTOPIXの円建て価格ですが、1年前が1,939で、現在が1,893です。

ドル円為替レートは1年前が1ドル110円、いまが139円です。

1年前に1,000ドル投資したとすると、1,000ドル=110,000円=56.73×1,939。
1年後に56.73×1,893=107,390円=772ドル。
ドル建て投資損益は▲228ドル、▲22.8%です。
過去1年のリターンはTOPIX自体は▲2.4%ですが、米国投資家目線で言うと、円資産の対ドル価値の目減りによりドル建てだと▲22.8%になります。
個人投資家が取るべき投資戦略は?
結論としては、円安だからと言って米国株への投資をストップして、日本株にシフトする必要はない、です。
やるべきことは変わらず、ポートフォリオのリスク分散、通貨分散です。
日本株が米国人投資家にとって割安になっているからと言って、それがイコール今後買われる、ということではありません。
円安になっているのは、それだけ日本の将来に弱気な見方をしている投資家が多いということでもあります。
そもそも世界の株式市場で日本株の占めるシェアは約5.3%です。
世界の投資家は時価総額のシェアも見ながら各国各通貨の資産に分散投資を行っており、少しぐらい円が安くなったからといって、世界の投資家がこぞって日本株に注目し、日本株のシェアを大幅に上げるというような状況にはならないと思います。
円安状況下での個人投資家がとるべき投資戦略については別の記事にも記載しています。
まとめ
今回は米国人投資家目線で日本株投資について考えてみました。
米国人投資家目線で考えると、急激な円安ドル高で日本株はドルベースでは割安になってきており、優良な日本企業の株を割安で購入できる絶好の機会かもしれません。
個人投資家としては、これだけ円安が進む中で、円建て資産を集中して保有し、収入獲得手段(会社からの円での給与等)も日本円というのはリスク分散が効きません。
日本の未来も含めて何が起こるかはわからないので、せめて資産の一部はドルなどの外貨建て資産に分散する方がリスク管理という観点ではいいように思います。
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