【円高リスク】「円高=資産が減る」は本当か?ドルベースで気づく、あなたの資産の“真の実力”

資産運用コラム
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「円高になると、せっかくの米国株や新NISAの資産が目減りしてしまう……」 為替のニュースを見るたびに、そんな不安を感じていませんか?

わたしも資産の一部を外貨建て資産で保有していますので、最近のようなドル円為替レートの乱高下があると「自分の資産への影響はどうだろうか?」と気にしてしまいます。

今回は「円高」リスクについて考えてみたいと思います。

「円高=資産が減る」は本当か?

確かに、米国株など外貨建て資産に投資している場合、円ベースの資産額だけを見れば、資産は目減りしてしまいます。

以下、簡単な例で見ていきます。

例:外貨建て資産の割合35%のポートフォリオ(アセットアロケーション)のケース

例えば、以下の表のような分散されたポートフォリオで資産を保有していたとします。

外貨建て資産の割合は35%です(「金」も一応「ドル」扱いにします)。

この場合、10%の円高で資産総額は100から96.5へと、3.5%減少します(為替レート以外の株価や金利は動かない前提での増減です)。

補足
  • 円建て資産は、円高でも円安でも円ベース資産額は動かない
  • 外貨建て資産は、円高になると減少(赤字)、円安になると増加(水色)

しかし、ここで視点を変えてみましょう。実は、資産の大部分を「円」で持っているあなたにとって、円高は決して「負け」ではないのです。


視点の転換:ドルベースで見えてくる“世界基準”の豊かさ

こちらの表をご覧ください。先ほどと同じポートフォリオを「ドルベース(外貨建て)」で計算し直したものです。

驚くべきことに、10%円高になると、あなたの総資産はドル建てで7.2%も増加します。

補足
  • 外貨建て資産は、円高でも円安でもドルベース資産額は動かない
  • 円建て資産は、円高になると増加(水色)、円安になると減少(赤字)
  • 注:円建て負債(住宅ローン)は、円高になるとドルベースでは増加(「不利側」なので赤字表記)、円安になるとドルベースでは減少(「有利側」なので水色表記)となりますが、ややこしいので無視してもらってもいいです。

  • 円ベースで見ると: 円高で資産が減る
  • ドルベースで見ると: 円高で資産が増える

なぜこのような現象が起きるのでしょうか? それは、あなたが持っている「円建て資産(現預金、日本株、不動産など)」の価値が、世界市場から見て相対的に上がったからです。


円高対策は、実は「すでに完了している」

多くの日本居住者は、給与も資産も「円」がメインです。今回の例でも、総資産の約65%が円建てです。

現在、歴史的な円安で外国人が「日本は安い!」と爆買いしていますが、円高になればその逆が起きます。私たちが「海外旅行が安い!」「iPhoneや輸入車が安い!」と感じる番が来るのです。

つまり、資産の大半を円で持っている時点で、私たちは**「世界に対する購買力」という名の円高対策を、すでに強力に実施済み**だと言えます。


補足:あなたの「出口」はどこですか?

ここで一つ、大事な視点を加えましょう。私たちが「円ベース」と「ドルベース」のどちらを重視すべきかは、**将来そのお金をどこで使うか(出口戦略)**によって変わります。

一生を日本で過ごす予定の人

基本は「円ベース」の価値が生活の基盤です。 円高になれば外貨資産は目減りしますが、その分、輸入物価が下がるため国内での生活コストが抑えられます。逆に、円安で物価が上がったときは、外貨資産が円ベースで増えて生活を助けてくれます。

つまり、外貨資産を持つことは**「円高・円安どちらに振れても、生活水準を一定に保つための調整装置」**として機能しているのです。

海外旅行が好き、将来は海外移住も視野にある人

「ドルベース(世界基準)」の価値が極めて重要です。今回のシミュレーション通り、円高になれば世界での私たちの購買力は一気に跳ね上がります。円高は「世界進出のチャンス」に他なりません。


結論:資産全体の“勝ち負け”を測るモノサシ

投資で大事なのは、特定の資産(例えば外貨建て資産)の一時的な目減りに一喜一憂することではありません。

  1. 「個別資産の勝ち負け」(円高によって円ベースで米国株が下がった、など)
  2. 「資産全体の価値」(円・ドル両方のモノサシで、自分の立ち位置を把握する)

この2つの視点を持つことが重要です。

「円高で外貨資産が目減りしたけれど、その分、自分の持っている円の価値が世界で高まった。トータルで見れば世界に対して強くなっている」

そんなマインドを持つことができれば、為替の乱高下に振り回されず、どっしりと構えて運用を続けられるはずです。

本日もお読みいただきありがとうございました。

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