2022年の歴史的利上げから3年。米国債券投資は、債券価格の暴落と急激な円安ドル高という、まさに激動の時代を通り抜けてきました。
当時、米国債券ETFとして人気の高いAGG(米国債中心)、LQD(米国社債)、PFF(優先株式)のどれに投資すべきか検証しましたが、2025年12月現在、その後のリターンはどうなったのでしょうか?
今回は、2022年初に投資を開始し、2025年12月15日まで4年間ガチ保有し続けた場合の実績データを公開します。暴落時の「守備力」と回復期の「爆発力」、その真実を忖度なしで解説します。
【2025年最新】4年間のトータルリターン比較(2022年〜2025年)
まずは結論から。2022年初に各ETFへ100万円投資し、2025年12月15日まで保有し続けた場合の円建てトータルリターンは以下の通りとなりました。
| ETF名 | 円建て値動き | 配当利回り(累計) | 合計リターン |
|---|---|---|---|
| PFF(優先株式) | 108.5% | 25.0% | 133.5% |
| AGG(総合債券) | 120.0% | 13.2% | 133.2% |
| LQD(格付社債) | 115.0% | 16.2% | 131.2% |
最終的なトータルリターンはPFFが首位となりましたが、驚くべきはAGGの安定感です。分配金を考慮しない「値動き」のみではAGGが120%と最も高く、資産残高を安定して増やす役割を完璧に果たしています。
年次別リターンで見る「逆風」と「追い風」のドラマ
この4年間、常に同じETFが強かったわけではありません。相場局面によって明暗が分かれました。
| 年分 | AGG(総合債券) | LQD(格付社債) | PFF(優先株式) |
|---|---|---|---|
| 2022年(利上げ開始) | 102.2% | 97.2% | 97.0% |
| 2023年(回復期) | 112.3% | 115.2% | 113.2% |
| 2024年(安定成長) | 112.8% | 113.0% | 120.6% |
| 2025年(最新状況) | 106.5% | 107.6% | 104.4% |
「最強の守り」を見せたAGG
ドル建てチャートを確認すると、2022年の急激な金利上昇局面において、AGGはLQDやPFFと比較して下落幅が最もマイルドに抑えられていました。その結果、円建てでも唯一100%超を維持し、「暴落時のクッション」としての実力を証明しました。

青線のAGGが、2022年の暴落時に最も下落幅を抑えられていることがわかります。
「インカムの爆発力」を見せたPFF
一方で、市場が落ち着きを取り戻した2024年にはPFFが120.6%という圧倒的なリターンを記録しました。4年間の累計配当25.0%という数字は、FIRE後の現金キャッシュフローを重視する投資家にとって非常に魅力的な結果です。
【参考】激動の2022年を振り返る
ここからは、全ての起点となった2022年の詳細なデータを振り返ります。為替レートがどう動き、債券価格がどれほど下落したのか、当時の生データを残しています。
2022年当時の具体的な為替レートや、月ごとの分配金推移など、より詳細な計算過程を確認したい方はこちらの記事を参考にしてください(注:2022年当時の記事は「リアルタイムな1年間の振り返り」として執筆したため、2022年12月半ばまでのデータを採用しています。そのため今回の記事とリターンの数字が微妙に異なります)。
まとめ:2025年からの米国債券ETF戦略
4年間のガチ保有データから導き出された、目的別の選び方は以下の通りです。
- 安定志向・コア資産なら「AGG」: 暴落耐性は随一。資産を確実に守りながら増やしたい人向け。
- 毎月の現金が欲しいなら「PFF」: 圧倒的な配当実績。ボラティリティは高いが、キャッシュフロー重視のFIRE戦略に。
- いいとこ取りなら「LQD」: 安定性と利回りのバランスが良好。回復局面での価格上昇も期待できる。

私もこの4年間、AGG、LQD、PFFを保有し続けてきましたが、改めてデータに落とすと各ETFの個性がはっきり見えますね。特に新NISAなどでこれから債券投資を始める方は、この「暴落を乗り越えた実績」をぜひ参考にしてください。




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