【日経平均株価っておかしい?】上位5社で40%を占める日経平均連動ファンドは「日本経済全体」への投資とは言えない

資産運用コラム・時事解説
スポンサーリンク

最近、たまに話題になりますが、「日経平均株価」って、ソフトバンクグループなど一部銘柄のウェートが大きすぎて、もはや「日本経済全体への投資」とは言えないのではないか、と言われることがあります。

「値がさ株の影響で日経平均株価は●●円上昇しましたー」とか、よく耳にするのですが、実際のところ、「日経平均株価」の中身がどうなっているのかをあまり詳しく見たことがなかったので、改めて調べてみたところ「確かに、これだと日本経済全体への投資とは言えないな」と感じました。

わかった上で投資するのであれば全然いいのですが、もし「日経平均連動型の投資信託やETF」を「日本経済全体への投資」のつもりで買っているのであれば、要注意です。

「自分の投資がしたいもの」と「実際投資しているもの」がちゃんと一致しているかを確認して、場合によっては「TOPIX連動型の投資信託やETF」への変更を検討した方がよいかも知れません。

「日経平均株価」の構成ウェート

早速、結論から行きます。

以下は2025/10/31時点の「日経平均株価」の構成ウェートです。

情報ソースは、指数情報 - 日経平均プロフィル

はい。一部の銘柄のウェートが高いというのは事実でした。

アドバンテスト(半導体検査装置製造)、ソフトバンクグループ(投資業、とあえて言います)、ファーストリテイリング(ユニクロですね)、東京エレクトロン(半導体製造装置製造)、TDK(スマホ向け小型電池など電子部品製造)の5社で、なんと日経平均株価の40%のウェートを占めています!

「日経平均株価」の計算方法

なんでこんなことになっているかというと、「日経平均株価」の計算方法のせいです。

↓これ、ですね。

各構成銘柄の「採用株価」を合計して、それを一定の数(=除数)で割ったものが「日経平均株価」なので、各銘柄がどのぐらいのウェートで組み入れられるかを決めるのは「採用株価」です。

「採用株価」は「株価×株価換算係数」で計算されます。

「株価換算係数」も先に紹介したサイトで公表されていますので、それを使って、組み入れ上位5銘柄と、日本企業で時価総額トップのトヨタ自動車が、具体的にどういう計算で組み入れられているか、を計算してみました。

例えば、アドバンテストはいわゆる「値嵩株」で、株価の絶対値が大きい(23,135円)うえに、株価換算係数も「8」と大きいため、「採用株価」は23,135円×8=185,080円です。

それに対してトヨタ自動車は、株価が3,138円で株価換算係数は「5」なので、「採用株価」は3,138×5=15,690円です。

結果として、アドバンテストの組み入れウェートはトヨタ自動車の約11.8倍(185,080円÷15,690円=11.79倍)になっています。

これをリーズナブルと思うかどうかは人それぞれですが、「日経平均株価」は、時価総額の大きい順番に多く組み入れられているのではない、ということは押さえておいたほうがいいと思います。

eMAXIS Slim国内株式(日経平均)で確かめてみる

では、本当に日経平均連動の投資信託は、偏った組み入れ比率になっているかを、念のため確認してみます。

以下は2025/9/30時点のもののため、上記で示した2025/10/31のデータと少し異なりますが、32.9%は上位5社で占められており、上位5社の銘柄は上記で示したデータと同じです。

当然と言えば当然ですが、「日経平均株価」が偏ったウェート構成ですから、「日経平均株価」連動の投資信託も偏ったウェート構成になっています

もう1点、わかることとして、上位銘柄の株価変動によって、ウェートは日々動く(それも結構な大きさで)ということです。

アドバンテストの2025/9/30時点株価は14,650円、10/31時点は23,135円と1か月で株価は1.58倍に急伸しました。

その間、アドバンテストの日経平均株価組み入れウェートは8.6%から11.89%まで3.29%も上昇しています。

すなわち、「日経平均株価」は、組み入れ上位銘柄の株価があがると、ますます偏ったウェート構成になる計算構造になっているということです。

「株価が上がると組み入れウェートが増える」のは、時価総額に応じた組み入れになっている「TOPIX」でも同じではありますが、「日経平均株価」は、計算式の中に「株価係数(アドバンテストの場合8倍)」があるため、「株価の数字」と「株価係数」の両方が大きい銘柄の株価が上昇すると、影響が増幅する構造になっています。

まとめ(で、結局どうすればいいの?)

「日経平均株価」の構造について、解説してきましたが、「で、結局どうすればいいの?」というと、わかった上で「日経平均連動の投資信託」を買うのであれば、とくに問題はないと思います。

「日経平均株価連動の投資信託を100万円買う=半導体関連(アドバンテスト、東京エレクトロン)を18万円、ソフトバンクグループを10万円、ユニクロを9万円買っているんだな」という意識で買っているなら、何の問題もありません。

でも、「本当に投資したいものは、日本経済全体(=大きな会社はたくさん、小さい会社は少しというバランスで)なんだよなー」ということであれば、「TOPIX」連動の投資信託やETFを買った方が「ちゃんと自分が買いたいものが買えています」

TOPIX連動の「eMAXIS TOPIXインデックス」の組み入れウェートは以下の通りで、「時価総額」に応じた組み入れ比率になっています。

↓は、日本取引所グループ公表の時価総額ランキング。投資信託のウェートと少し差異がありますが、大きな差異はないです。

ちなみに、わたしは、「日経平均株価」連動と「TOPIX」連動の両方を買っています。

本来的にはわたしが買いたいものは「経済全体」なので「TOPIX」がマッチするのですが、「TOPIX」はしょーもない会社も含んでしまう(「日経平均株価」は225社だけなので、TOPIXよりは選ばれし銘柄)というデメリットもあります。

あと、あまりたいした意図ではないですが、日本のニュースって「日経平均株価」で報じられることがいまでも多いので、「日経平均株価が50,000円を超えましたー」とかいうニュースをみたときに自分に恩恵がないのも寂しいので。

本日もお読みいただきありがとうございました。

スポンサーリンク
資産運用コラム・時事解説
シェアする
tayatをフォローする

コメント

タイトルとURLをコピーしました