個人投資家にも人気がある米国債ETFのAGG/BND。
これらの利回りは1.5~2.5%ぐらいですが、米国社債ETFのLQDなら、もう少し高い利回りを目指せます。
今回はLQDへの投資について解説します。
この記事を読んでわかること
- 米国社債ETFのLQDとは?
- LQDに投資するメリット・デメリット
- LQDの投資戦略
米国社債ETFのLQDとは?
LQDとは、米国の資産運用大手ブラックロック社が運用するiシェアーズi Boxx 米ドル建て投資適格社債ETFのことです。
米国の社債全体の動きに連動することを目指して運用される債券ファンドで、ファンドの純資産総額はUS321億ドル(約4兆円)の規模があります。
まず、利回りですが、過去12カ月の分配金利回りは2.59%です。
AGGは1.86%ですので、AGGより約0.73%高い利回りになります。

ファンドが保有する社債の発行体はJPモルガン、ゴールドマンサックス、シティバンク等の大手金融機関、AT&T、ベライゾン等の大手通信会社、アップルなどです。


格付けはBBBが約半分、Aが39%で、BB0.17%を除いてほとんどは投資適格債と、信用力の高い企業が発行している社債が中心になります。

債券の期間は20年超のものが28%、3-5年が20%など、中長期債が中心で分散されています。
平均残存期間は8.9年とAGGの6.5年と比べると少し長めですので、その分金利感応度(金利が動いたときの価格の動き)は大きくなります。

LQDに投資するメリット・デメリットとは?
まずLQDに投資するメリットは次のようなものがあります。
LQDに投資するメリット
AGGより高利回り
LQDの分配金利回りはAGGと比べて約0.7%高く、過去1年の実績では2.59%あります。
現在、金利が上昇していますので、今後は3%以上の利回りも見込めると思います。
AGGよりトータルリターンが高い
LQDの過去10年トータルリターンは3.84%です。
これはAGGの過去10年トータルリターン2.18%より1.66%も高い水準です。

リスク分散になる
AGGには20年超の債券は12%しか入っていませんが、LQDは28%が20年超の債券です。
そのため、例えば米国の利上げ予想によって2~10年の債券金利が上昇する一方、短期的な利上げより長期での経済成長率見込み等の影響をより濃く受ける20年の債券金利はあまり変わらないような状況が発生した場合、LQDはAGGほど価格が下落しない、というようなことが起こりえます。
また、金利が下落(債券価格が上昇)する局面では、デュレーションが長い債券の方が価格上昇幅は大きくなるため、キャピタルゲインが大きくなります。

LQDに投資するデメリット
LQDに投資するデメリットには次のようなものがあります。
価格の変動幅が大きい
以下はLQDとAGGの過去5年の価格推移を比較したものです。
2020年3月のコロナショックの際にはLQDは約23%下落しました。
AGGは約8%の下落でした。
LQDはBBBの格付けを含む社債に投資するファンドですので、●●危機で発行体の信用不安等が懸念されるような状況になると、社債は国債より売り込まれるため、国債中心のAGGより価格の下げ幅は大きくなります。

金利感応度が高い
LQDの平均残存デュレーションは8.9年とAGGの6.7年より長いため、金利が上昇した場合、AGGより大きく価格は下落します。
LQDの投資戦略
LQDは、同じ債券ETFでもAGGより信用力が劣り期間も長い債券に投資するため、短期的な価格変動の大きさなどリスクは大きくなります。
その一方で設定来リターンは5%超とAGGより高いリターンが望めます。
発行体のクレジットリスクは米国債中心のAGGより少し高くはなりますが、発行体の多くは大手金融機関やアップルなどの有名企業で投資適格債が中心です。
短期的な価格変動の大きさには目をつぶり、長期保有で投資をすることで、長期で見るとより高い利回りを狙えると思います。
またLQDのベータ値(株価S&Pとの相関)は0.27でAGGの0.12より少し大きいため、AGGよりは株価の動きに近い値動きをします。
そのため、ポートフォリオ全体の値動きを安定する目的で債券に投資するのであれば、AGGに投資をする方がより高い分散効果が得られると言えます。

株式と比べれば価格変動幅も大きくないですし、長期で5%のリターンが狙えるのは魅力的。AGGと中身も少し違うので、株式未満、国債以上のリスクリターンを狙ってポートフォリオの一部として長期保有したいと思います。



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